【自宅ラボ】NUCにvSphereを導入して自宅ラボを作る(UEFI設定編)

【自宅ラボ】NUCにvSphereを導入して自宅ラボを作る(UEFI設定編)

米 Intel が販売している小型デスクトップPC 「NUC」 (Next Unit of Computing) ブランドの「NUC13ANHi7」を購入しました。

米 VMware のサポート対象外ではありますが、ESXi をインストールすることでコンパクトラボ環境を実現出来ます。

今回は ESXi を動作させるにあたって UEFI で実施する設定について紹介します。


UEFI 設定画面

起動画面

電源起動後、起動ロゴが表示されている間に「F2」キーを押下することで設定画面へ進むことが出来ます。

NUC 13 Pro 起動画面

UEFI 画面

UEFI 設定画面が起動します。
この画面の [Total Memory Installed] にて取り付けたメモリの認識状況も確認できます。

NUC 13 Pro UEFI Main 画面

E コアの無効化

第12世代 Intel Core プロセッサー以降では、高性能である P コア (Performance Core) と、消費電力が抑えられた高効率な E コア (Efficient Core) があります。

P コアはハイパースレッディングによる1コア2スレッドで稼働しますが、E コアは1コア1スレッドとして動作します。

Windows 11 では、OS としてこの2種類のコアを使い分ける仕組みが備わっておりますが、 ESXi はサーバー向け Xeon 等をサポートしており、それらの CPU ではコアとスレッドが非対称な構成が無いことから、正しく処理することが出来ません。

そのため、そのままの構成では PSoD (Purple Screen Of Death) が発生します。


これを防ぐため、下記ブログを参考にして UEFI 設定画面にて E コアを無効化しました。

How to disable the Efficiency Cores (E-cores) on an Intel NUC?

なおこれにより、E コアの8コアが無効化され、4+8コア/16スレッドから、4コア/8スレッドへと減少が発生します。

  1. [Power, Performance and Cooling] タブを開きます。
    NUC 13 Pro PPaC 01

  2. [External Ambient Temperature Tolerance] を [User Defined] へ変更します。
    NUC 13 Pro PPaC 02

  3. [Performance] を開きます。
    NUC 13 Pro PPaC 03

  4. [Processor] を開きます。 
    NUC 13 Pro PPaC 04

  5. [Active Efficient Cores] を [0] に変更します。
    NUC 13 Pro PPaC 05


TPM 無効化

TPM が有効化された状態で ESXi 8.0 以降をインストールすると、Host Client へログイン後にホストのサマリで下記のメッセージが表示されます。

TPM 2.0 デバイスが検出されましたが、接続を確立できません。

NUC 13 Pro TPM 警告メッセージ

これは下記ブログによると ESXi が NUC に搭載されている TPM をサポートしていないために表示されているとのことです。

Quick Tip - TPM 2.0 connection cannot be established after upgrading to ESXi 8.0

そのままにしても問題はありませんが、警告が表示されることを抑止するために UEFI 画面で TPM を無効化していきます。

  1. [Security] タブを開きます。
    NUC 13 Pro Disable TPM 01

  2. [Security Features] を開きます。
    NUC 13 Pro Disable TPM 02

  3. [Intel Platform Trust Technology] を無効化します。
    NUC 13 Pro Disable TPM 03


Wi-Fi 無効化

機能上の問題はありませんが、ESXi では Wi-Fi 機能は利用することはできないため、あらかじめ無効化しておきます。

  1. [Advanced] タブを開きます。
    NUC 13 Pro Disable Wi-Fi 01

  2. [Onboard Devices] を開きます。
    NUC 13 Pro Disable Wi-Fi 02

  3. [WLAN] を無効化します。
    NUC 13 Pro Disable Wi-Fi 03

  4. Wi-Fi を無効化することで [Bluetooth] の項目が削除されます。
    同じモジュールを用いているため、モジュール自体を無効化するようです。


設定の保存

設定の完了後、保存して終了します。

  1. 任意のが面で [F10] キー (Save and Exit) を押下します。
    NUC 13 Pro Save and Exit 01

  2. ダイアログで [Ok] を選択します。
    NUC 13 Pro Save and Exit 02


おわりに

今回は ESXi ホストとする NUC 13 Pro の UEFI 設定を紹介しました。

Core i7-1360P の E コアである 8コア/8スレッド分が利用できないことは残念です。

E コアは Atom の省電力性を採用しており、第6世代 Intel Core プロセッサーと同等の性能を有しているとの話なので、なんだかもったいないですね。

次回は ESXi のインストールを紹介していきます。

コメント

このブログの人気の投稿

【自宅ラボ】VCSA のリストアを実施してみる (vSphere 8)

TestDPC を用いた Android EMM トラブルシューティング方法

LinuxでOmnissa Workspace ONE Tunnelを利用してみる (UEM設定編)

【自宅ラボ】VCSA のバックアップを実施してみる (vSphere 8)