Galaxy Z Flip5 のカバー画面で Windows 11 を操作する【VDI接続】

 Galaxy Z Flip5 のカバー画面で Windows 11 を操作する【VDI】


コンパクト折りたたみスマートフォンである Galaxy Z Flip5 には、1.9インチで操作可能なディスプレイが搭載されています。

今回はこの画面で Windows 11 Pro を操作することを目指します。

なお、本内容はタイトルから推察できると思いますが、100%ネタであり、実用性等は考慮していませんのでご了承ください。

Galaxy Z Flip5 カバー画面で Windows 11 を操作


Galaxy Z Flip5 について

価格、性能共にハイエンドクラスのデバイスとなり、全体的なスペックも最上級です。

主な仕様
項目内容
OSAndroid 13
※4世代のOSアップグレード保証
※5年間のセキュリティアップデート保証
CPU (SoC)Snapdragon 8 Gen 2 Mobile Platform for Galaxy
8 コア, 4nm
RAM8GB
ストレージ256GB ※512GB モデルあり
メイン画面6.7インチ 2640 x 1080 (FHD+), Dynamic AMOLED
サブ画面3.4インチ 720 x 748, Super AMOLED
タッチ方式静電容量
Wi-FiWi-Fi 6E (802.11b/g/n/ac/ax)
Bluetooth5.3
モバイルNW対応
5G NR FDD Sub6 : n1/n3/n5/n28/n66
5G NR TDD Sub6 : n41/n77/n78/n79
5G NR TDD mmWave : n257
FDD‑LTE : B1/B2/B3/B4/B5/B7/B8/B12/B13/B18/B19/B20/B21/B26/B28/B66
TD-LTE : B38/B39/B40/B41B42
WCDMA : B1/B5
GSM : 850/900/1800/1900
メインカメラ12MP + 12MP
サブカメラ10MP
生体認証ディスプレイ指紋認証
顔認証
位置情報GPS/GLONASS/BDS/GALILEO/QZSS(みちびき)
SDカード非搭載
USBポートUSB Type-C (USB 3.2 Gen 1)
イヤホンジャック非搭載
電池3700mAh
サイズ165.1(H) x 71.9(W) x 6.9(D) mm
重量187g
その他IPX8等級 (防水)


外観

正面

あらかじめフィルムが張り付けられています。
このフィルムを剥がすこと、他のフィルムの貼り付けを行うことはサポート対象外と明記されています。

また、画面中央は折り曲がる機構により、凹凸があります。

Galaxy Z Flip5 正面


背面

上部半分がカメラとサブ画面となっています。

Galaxy Z Flip5 背面


折り曲げ状態の確認

半分で折り曲げることができます。

Galaxy Z Flip5 折り曲げ


閉じた状態です。

Galaxy Z Flip5 閉じた状態


Galaxy Z Flip5 より、ぴったりと閉じるヒンジが採用されています。

Galaxy Z Flip5 閉じた状態の横から


純正カバーの着用

純正カバーを着用して利用しています。

Galaxy Z Flip5 純正カバー着用


VDI 環境

接続先となる環境を用意するにあたり、今回は VMware Horizon を利用します。

今回は自宅ラボに各種コンポーネントを構築しました。

  • Active Directory
  • Unified Access Gateway 2309
  • VMware Horizon 8 2309 Connection Server 
  • Windows 11 Pro 23H2 VM
    • VMware Horizon 8 2309 Horizon Agent をインストール
    • Instant Clone 展開
大まかに下記のような構成としています。

自宅ラボ環境構成図


Galaxy Z Flip5 での準備

カバー画面で Windows 11 の VDI 接続を行うために必要なアプリのインストールを行います。


VMware Horizon Client アプリのインストール

今回は VMware Horizon 環境の VDI を利用するため、Google Play Store からクライアントアプリとなる 『VMware Horizon Client』をインストールします。

Horizon Client インストール

Good Lock/MultiStar の利用

Galaxy Z Flip5 では、標準ではカバー画面で任意のアプリを動作させることができません。

これについては、Galaxy Store で公開されている Samsung 社が開発協力をしている高度なカスタマイズ機能を提供する『Good Lock』アプリを用いて、拡張機能を追加することで実現できます。

Good Lock では様々な追加機能が適用されておりますが、その中の一つである『MultiStar』では、カバー画面に任意のアプリを起動可能にするランチャー機能が提供されています。

今回の実現では、この2つの機能を利用することで、カバー画面での操作を実現します。

Galaxy Store Good LockGood Lock MultiStar

MultiStar の設定

カバー画面で任意のアプリを起動するためには、あらかじめ MultiStar の設定が必要です。

大まかな流れを紹介します。

  1. アプリ一覧から『Good Lock』を起動
    MultiStar 設定 01

  2. 『Good Lock』内から『MultiStar』を起動
    MultiStar 設定 02

  3. 『MultiStar』内で『I ♡ Galaxy Foldable』をタップ
    MultiStar 設定 03

  4. 『カバーランチャーウィジェット』をタップ
    MultiStar 設定 04

  5. 初回のみ『ランチャーウィジェットを使用』をタップ
    MultiStar 設定 05


  6. 『ランチャーウィジェットを追加しました』のトーストを確認して画面を戻る
    MultiStar 設定 06

  7. アプリ一覧から『Horizon』をタップ
    MultiStar 設定 07

  8. ランチャー内に『Horizon』が追加されたことを確認
    MultiStar 設定 08

その他、必要に応じて任意のアプリを登録します。


カバー画面から VDI 接続を開始

VDI 接続を開始していきます。

なお、初回起動はあらかじめメイン画面で実施しておくとスムーズですが、今回はサブ画面ですべて実施していきます。

  1. Galaxy Z Flip5 を閉じてカバー画面を利用できる状態にする
    Galaxy Z Flip5 Horizon 操作 01

  2. ロックを解除して画面右側にある『Good Lock』をスクロールして表示
    Galaxy Z Flip5 Horizon 操作 02

  3. 『Good Lock』で『VMware Horizon Client』のアイコンをタップ
    Galaxy Z Flip5 Horizon 操作 03

  4. 初回のみすべてのファイルへのアクセスで『権限を許可』をオンにして戻る
    Galaxy Z Flip5 Horizon 操作 04

  5. 初回のみ権限要求で『許可』を選択
    Galaxy Z Flip5 Horizon 操作 05

  6. 『サーバー名またはアドレス』に Unified Access Gateway の FQDN を入力
    Galaxy Z Flip5 Horizon 操作 06

  7. 『接続』をタップ
    Galaxy Z Flip5 Horizon 操作 07

  8. Unified Access Gateway で署名証明書を利用していない場合はセキュリティ警告が表示されるため、接続先が正しいことを確認して『続行』をタップ
    Galaxy Z Flip5 Horizon 操作 08

  9. 接続する『ユーザー名』と『パスワード』を入力
    Galaxy Z Flip5 Horizon 操作 09

  10. 『ログイン』をタップ
    Galaxy Z Flip5 Horizon 操作 10

  11. 接続するデスクトッププールをタップ
    Galaxy Z Flip5 Horizon 操作 11

  12. デスクトップが表示されるので、全画面表示にするアイコンをタップ
    Galaxy Z Flip5 Horizon 操作 12

  13. 画面のアイコンサイズが最適化されて利用可能となる
    Galaxy Z Flip5 Horizon 操作 13

  14. 画面を開くと、カバー画面内の操作が引き継がれて大画面で操作可能、その際に解像度が改めて最適化される
    Galaxy Z Flip5 Horizon 操作 14


おわりに

本記事は Galaxy Z Flip5 を購入した際に構想していたものでしたが、当初は Good Lock / MultiStar が国内で正式提供されておらず断念していました。

その後、12月に国内適用が開始された際に試したものの、うまく Horizon Client を含むインストールしたアプリが MultiStar に表示されず、断念していました。

その後改めて確認したところ、 MultiStar にバグがあったようで、ランチャーの再有効化で改善するとの情報を得て解消できることを確認し、執筆を開始したところ MultiStar の更新で改善されていた、という紆余曲折があり、構想から執筆完了までに数か月を要しました。


冒頭にも記載したとおり、実用性を考慮していないネタではありますが、これはコンパクトモデルである Galaxy Z Flip5 だからであり、 Galaxy Z Fold5 のような大型画面であれば、通常のスマートフォンと同等である6.2インチのサブ画面で使用しつつ、広い画面が必要であれば7.6インチのメイン画面に切り替える、といったより実用的な使用が行えると思います。


本記事のために Horizon 環境をセットアップしたため、今後は Horizon を活用する内容についても執筆していければと考えています。

コメント

このブログの人気の投稿

Mac 上の Boot Camp Windows 環境を VMware Fusion へインポートしてみる

【自宅ラボ】vSphere の USB NIC を自動認識させてみる

Androidデバイスの画面をリアルタイムで投影する方法

【自宅ラボ】VCSA のリストアを実施してみる (vSphere 8)