【リトライ】E Ink タブレット BOOX Poke4 Lite を Workspace ONE UEM へ加入する

【リトライ】E Ink タブレット BOOX Poke4 Lite を Workspace ONE UEM へ加入する


E Ink タブレット BOOX Poke4 Lite  は、以前の投稿 にて記載の通り、セットアップに必要な『仕事用の設定』がシステムが組み込まれておらず、Android Enterprise のセットアップを行うことができませんでした。

その後、Android 側のテスト用構成方法を用いることによりセットアップが行えることが分かりましたので、参考記事として記載します。

なお、前述の通り、テスト用のセットアップ方法となるため、デバイス側、EMM 側、双方にてサポート対象外の構成となりますのでご注意ください。

事前準備

Google Play のインフラストラクチャを利用することは、CTS未認定ということもあり予期しない動作となることを回避するため、今回はGoogle に依存しないセットアップとして構成します。

それぞれの方式については、参考記事をご覧ください。

また、セットアップは ADB コマンドの発行が必要です。

詳細な情報は 【テスト用】初期セットアップ完了済み Android デバイスを Work 管理対象で Workspace ONE UEM へ加入させる を参考にしてください。


デバイス加入

加入にあたり、デバイスを下記状態にセットアップします。

  • 初期セットアップが完了
  • Wi-Fi ネットワークへ接続済み


デバッグモード有効化

テスト用コマンドでの加入を行うため、 USB デバッグモードの有効化が必要です。

  1. [アプリ] を開き、[メニューボタン] をタップ
    BOOX Poke4 Lite USB デバッグ有効化 01

  2. メニューの [アプリ] をタップ
    BOOX Poke4 Lite USB デバッグ有効化 02

  3. [USBデバッグモード] を [ON] に変更
    BOOX Poke4 Lite USB デバッグ有効化 03

  4. USBデバッグを許可するため [OK] をタップ
    BOOX Poke4 Lite USB デバッグ有効化 04

  5. PC と接続した際に表示されるポップアップで [許可] をタップ
    BOOX Poke4 Lite USB デバッグ有効化 05


ADBコマンド実行

デバイスと ADB コマンドを実行するホストを USB ケーブルで接続します。

  • Intelligent Hub のインストール

> adb install airwatchagent.apk 
Performing Streamed Install
Success
  • Work 管理対象としてのセットアップ
> adb shell dpm set-device-owner com.airwatch.androidagent/com.airwatch.agent.DeviceAdministratorReceiver
Success: Device owner set to package com.airwatch.androidagent/com.airwatch.agent.DeviceAdministratorReceiver
Active admin set to component com.airwatch.androidagent/com.airwatch.agent.DeviceAdministratorReceiver
コマンドの実施後、USB ケーブルを取り外しが可能

Workspace ONE UEM への加入

  1. アプリ一覧から Intelligent Hub を起動
    BOOX Poke4 Lite Workspace ONE 加入 01

  2. 加入先 Workspace ONE UEM のデバイス管理サーバー URL を入力
    BOOX Poke4 Lite Workspace ONE 加入 02

  3. 加入先 [グループ ID] を入力
    BOOX Poke4 Lite Workspace ONE 加入 03

  4. 加入ユーザー名、パスワードを入力
    BOOX Poke4 Lite Workspace ONE 加入 04

  5. プライバシー画面で [理解しました] をタップ
    BOOX Poke4 Lite Workspace ONE 加入 05

  6. データ共有の選択を実施
    BOOX Poke4 Lite Workspace ONE 加入 06

  7. 加入完了が表示
    BOOX Poke4 Lite Workspace ONE 加入 07


加入状態の確認

デバイス表示

加入済みとして表示されています。

接続状態も特に異常がなく表示されています。

BOOX Poke4 Lite Workspace ONE 加入結果 01


Workspace ONE UEM コンソール表示

Workspace ONE UEM 管理コンソール上でも、問題なく加入完了として表示されています。

BOOX Poke4 Lite Workspace ONE 加入結果 01


アプリ配信

Google Play を用いないため、社内アプリとして配信が行えることを確認します。

配信するアプリとして [Horizon Client] にて試します。

今回はオンデマンドとして配信を行い、Hub カタログからのインストールを行います。

  1. Hub カタログでインストールするアプリを表示
    BOOX Poke4 Lite アプリ配信 01

  2. インストールが開始されることが表示される
    BOOX Poke4 Lite アプリ配信 02

  3. 正しくアプリがインストールされることを確認
    BOOX Poke4 Lite アプリ配信 03

加入後、デバイスの再起動を行うまで正しくアプリがインストールできない挙動が発生しました。

テスト加入による影響、非サポート動作による異常等の可能性があります。


Workspace ONE Launcher の導入

Workspace ONE UEM には、 高度なミッション クリティカルなデバイス管理機能として、アプリの配置や利用機能の抑止を行うことが可能な Workspace ONE Launcher があります。

利用可能なエディションの制約があるため、エディション別の機能比較表をご確認下さい。

VMware Workspace ONE Editions Comparison Table - workspace-one-editions-comparison.pdf


E-Ink デバイスに Workspace ONE Launcher を導入することでどのような動作となるかを確認してみました。

今回は以下の設定、プロファイルで配信を行っています。

  • Launcher バージョンは執筆時点で最新の 22.10.1
  • Launcher モードはマルチアプリ
  • アイコンサイズは大

実際に適用した結果は下記の通りです。

BOOX Poke4 Lite Workspace ONE Launcher 01


BOOX Poke4 Lite Workspace ONE Launcher 02


実際にはアイコンを含め白黒の表示となりますが、メニュー含め視認可能なレベルでした。


おわりに

テスト用方式のため実用性はありませんが、 Android ベースであり、 USB デバッグ機能と、任意の APK ファイルによるインストールが可能であれば、デバイス加入が行える可能性が確認できました。

この手順はサポート外となるので、より多くの Android ベースのデバイスが簡単に EMM で管理できるようになれば、デバイス管理の幅が広がっていくのではないかと感じました。

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