【自宅ラボ】vSphere Lifecycle Manager でスタンドアローン ESXi をアップデートする (vSphere 8)
【自宅ラボ】vSphere Lifecycle Manager でスタンドアローン ESXi をアップデートする (vSphere 8)
ソフトウェア利用においてパッチ適用は重要であり、脆弱性対応や各種不具合の修正を行うことは望ましいものとなります。
vSphere においては2022年末に重要度 Critical の脆弱性が公開されております。
広く使われている手順は esxcli コマンドにより CLI 操作の適用ですが、今回は vCenter Server の機能である vSphere Lifecycle Manager を用いて、スタンドアロンホストのパッチ適用を実施していきます。
事前準備
今回の環境は vCenter Server 8.0 Update 2a / ESXi 8.0 Update 1 にて実施しています。
- スタンドアローン ESXi を対象とすることが可能
- ただし vCenter Server が動作する ESXi はアップデート不可
- そのため、 ESXi ホスト1台の構成では利用できず、ESXi ホストは2台が必要
- ホストの再起動が生じるため当該ホスト上の仮想マシンはすべて停止が必要
今回は以前の VCSA リストア時に vCenter Server のホスト移行を実施したため、アップデート適用が行えていなかった ESXi 8.0 Update 1 の環境へアップデートを適用します。
vSphere Lifecycle Manager は vCenter Server がインターネットへ直接アクセス、または、プロキシサーバー経由でのアクセスが行える場合、特に準備せずに利用可能です。
インターネット接続が行えない場合でも、 Update Manager Download Service (UMDS) を使用したダウンロードや、手動インポートも可能です。
参考ドキュメント
vSphere Lifecycle Manager について
スタンドアローン ESXi アップデート
vSphere Lifecycle Manager は、 vSphere Client から利用するため、任意の Web 部ライザで vSphere Client へログインして行います。
- vSphere Client にて、アップデート対象の ESXi ホストを選択
- [アップデート] タブを選択
- [ホスト] - [イメージ] を選択
- [イメージ] にて、適用させる ESXi バージョンやアドオンを指定
今回はから VMware の互換性対象外機器のため、 ESXi バージョンのみが有効となります。
また、既定で最新バージョンが選択されています。 - [イメージのコンプライアンス]にて状態を確認します。
イメージで設定された状態に遵守していない場合、注意が表示されます。 - [事前チェックの実行] ボタンをクリック
イメージの適用にあたっての問題がないかを確認することができます。 - 問題が見つからないことを確認後、[修正] ボタンをクリック
- 影響内容を確認して [修正の開始] をクリック
- ESXi ホストのアップデート処理が開始
アップデート処理では下記が行われました。- コンプライアンス チェック
- イメージのステージング
- 修正 (アップデート)
- 自動再起動を含む
- ESXi ホストが起動して vCenter Server が再接続を行うと修正の完了状態が反映
おわりに
vSphere Lifecycle Manager では、 ESXi ホストのアップデートを非常に簡単に実現できました。
esxcli コマンドはパスの指定等もあり、時々実行するようなケースでは手順を確認するところから始める必要がありますが、この手順では GUI で実施できることもあり、とても簡単に実施することができます。
とはいえ、vCenter Server が動作するホストでは実施できないため 2台以上のホスト構成が望ましく、また、vMotion が利用可能なホスト構成が望ましいものとなりますので、自宅ラボでの利用としては活用できないケースも多いと思われます。
ただ、あまりにも簡単であるため、筆者としてはこの対応のためにホストを追加してしまいたいと感じてしまいました。
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